Nov 05, 2008

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 ◆大相撲初場所14日目 ○白鵬(すくい投げ)把瑠都●(22日・両国国技館) 横綱・白鵬が史上3人目の6場所連続優勝を達成した。ただ一人、2敗で追う平幕の隠岐の海が関脇・稀勢の里に敗れると、結びの一番で白鵬は大関・把瑠都をすくい投げで破りV18を決めた。6場所連続優勝は1958年の年6場所制以降では大鵬、朝青龍に続く偉業。また、横綱として300勝目を在位22場所という史上最短で飾った。

 史上3人目の6場所連続優勝を決めた白鵬は、土俵上でも花道でも笑顔を見せなかった。東支度部屋でようやく表情を緩めた横綱は「6連覇はすごいことだと思っていた。まさか自分ができるとは」と感慨に浸った。この1勝は、横綱300勝の記念の白星でもあった。07年名古屋場所初日で時天空に勝って以来、史上最速の22場所目の14日目で達成だ。

 歴代2位タイの50本の懸賞がかかった一戦。右四つ、左上手をつかんだ横綱。把瑠都を相手に一枚上手しか取れなかったが、最後は右すくい投げで198センチ、186キロの巨体を転がした。「いいタイミングですくった」と自画自賛だった。

 昨年末、所属する宮城野部屋は大きく揺れた。前師匠が八百長告白テープ問題で処分を受け、育ての親の熊ケ谷親方が急きょ宮城野親方(元幕内・竹葉山)として師匠に復帰した。部屋頭の白鵬は、師匠に「弟子集めに頑張って下さい。自分も育てるよう協力するので、よろしくお願いします」と話した。他の力士8人の先頭に立って盛り上げることを誓った。現師匠に初めて賜杯を贈ることができ「(師匠交代直後の)今場所だったから意味があった」と安どした。

 大鵬に並んだ。横綱昇進時には「宿命」という言葉を贈ってくれた。家族ぐるみの付き合いがあり、昨年双葉山の69連勝に挑戦するときには「自分が超えていいのか」と相談するほど尊敬しているあこがれの人に、最高の形で恩返しができた。モンゴル相撲で5連覇した父・ムンフバトさんを引き合いに出し「本当のおやじを超えて、角界のおやじにも並ぶことができた。うれしい」と笑った。

 放駒理事長(元大関・魁傑)は「強いとしかいいようがない」と絶賛。次は朝青龍の史上最多の7連覇に挑む。「まずこれでいい。今はまだ考えられない」と語った白鵬だが、阻む壁は見あたらない。史上最多の大記録まで一気に突き進む。

 ◆白鵬 翔(はくほう・しょう)本名・ムンフバト・ダヴァジャルガル。1985年3月11日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。25歳。宮城野部屋。00年10月来日。01年春場所で初土俵。04年夏、新入幕。06年春場所後に大関。07年夏場所後に第69代横綱昇進。優勝18回。殊勲賞3回、敢闘賞1回、技能賞2回。金星1。10年には史上2位タイの63連勝を達成。得意は右四つ、寄り、投げ。192センチ、153キロ。家族は夫人と1男1女。

 

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把瑠都 、 両国国技館 、 隠岐の海 を調べる

 大相撲初場所14日目(22日、東京・両国国技館、観衆=1万500)横綱白鵬(25)が大鵬、朝青龍に続く史上3人目の6連覇を達成した。隠岐の海(25)が敗れて2敗力士がいなくなり、ひとり1敗の白鵬は大関把瑠都(26)をすくい投げで下し、千秋楽を待たず優勝を決めた。昨年12月に部屋の師匠が交代。育ての親でもある宮城野親方(53)=元幕内竹葉山=に師匠として初の賜杯をプレゼントし、「相撲界の父」元横綱大鵬の納谷幸喜さん(70)にも恩返しを果たした。

【写真で見る】優勝し、部屋でタイをかかげる白鵬

 賜杯は誰にも渡さない。白鵬の執念が最高の形で結実した。花道で2敗の隠岐の海が敗れるのを見届けて、立った結びの土俵。万全の右四つで把瑠都を組み止めると、タイミングよく、豪快なすくい投げで1メートル98、186キロの巨体を根こそぎ放り投げる。史上最速の横綱300勝で、史上3人目の6連覇達成。“孤高の横綱”らしい記録ずくめの優勝決定だ。

 「まさか自分が、という感じ。本当によかった。本当の父(モンゴル相撲で5連覇したムンフバトさん)を超え、相撲界のオヤジに並んだ」

 白く、柔らかい体が大鵬に似ていることから、その1文字を取って「白鵬」と命名された。その後、元大鵬の納谷さんと交流がスタート。横綱昇進後に納谷さんから「宿命」という言葉を贈られ「昇進した時には引退することを考えるものだ」との哲学を伝授された。

 当初はその意味を理解できなかったが、「今では頭に浮かぶし、すごく感じている」。25歳ながら史上2位の63連勝を達成し、優勝を18回積み重ねる円熟期。横綱としての心構えを改めて強く意識し、重責をしっかりと果たした結果が、現在の栄光を生み出した。

 育ての親であり、6年ぶりに師匠に復帰した宮城野親方にも最高のプレゼントだ。師匠になって初の賜杯を贈るだけではなく、場所前に「自分も若い力士を育てたいから新弟子をいっぱい入れてほしい」と要望。師弟で弟子9人の小部屋の繁栄を築こうと強く誓った。

 次は朝青龍の7連覇、その先には節目の優勝20回が、新たに待ち構える。「まだ今は考えられないが、近い目標を目指していきたい」。最強の名をほしいままにする横綱が、今年も相撲界の頂点に君臨する。


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